コンサル就活・転職をする際に欠かせないのがWebテスト対策。各社様々な試験を導入していますが、その中で最も難関な形式の1つがTG-WEBかと思います。
今回は、TG-WEBの特徴と、私がTG-WEBの受験に際して行った対策について書いていこうと思います。
TG-WEBとは
TG-WEBは、多くの企業やコンサルティングファームで採用されているWeb形式の適性検査のひとつで、株式会社ヒューマネージが開発・提供しています。
TG-WEBには以下のような特徴があります。
- 出題領域:言語・計数・性格診断・英語(オプション)
- 問題形式:多肢選択式(複数の選択肢から解答を選ぶ方式)
- 所要時間:計1時間程度(科目ごとの制限時間はこちら→)
- 難易度:難(SPIなどのWebテストよりも設問難易度が高く、制限時間が厳しい)
- 受験環境:PC受験が基本・カメラオン必須(AIによる監視あり)・電卓の使用はOK
言語問題では読解や語彙力を、計数問題では論理的思考力を幅広く問われる構成となっています。また、英語分野での出題もあることが大きな特徴です。
TG-WEBの最大の特徴は、設問難易度の高さと制限時間の厳しさにあります。優秀な方であっても、TG-WEBの対策をしていないと普通に落ちてしまうケースも多いのが恐ろしいところです。
なお、TG-WEBには会場受験型と自宅受験型がありますが、コンサルティングファームでは自宅受験型が一般的です。
TG-WEBを導入している企業
2025年現在、TG-WEBを導入しているコンサルティングファームは以下の通りです。
- ローランド・ベルガー
- Strategy&(PwCコンサルティングの戦略部門)
- 野村総合研究所(NRI)
- 日本IBM
なおコンサルティングファーム以外では、楽天グループなどでも導入されています。
TG-WEBの対策!押さえるべきポイント
ここからは、TG-WEBを通過するために押さえるべきポイントを解説します。
とにかく早く・正確に解く練習をする
どの科目にも共通して言えるのは、とにかく早く、正確に解く必要があるという点です。
以下に科目ごとの制限時間と1問あたりにかけられる回答時間をまとめましたが、どの科目でも平均1分、長くて2分以内に解けないと厳しい時間配分となります。
そのため、制限時間を意識した対策は不可欠です。
科目名 | 問題数 | 制限時間 | 1問あたり回答時間 |
言語 | 12問 | 12分 | 1分 |
計数 | 9問 | 18分 | 2分 |
英語 | 10問 | 15分 | 1.5分 |
わからない問題も空白にしない
TG-WEBは主に正答数を図っており、誤謬率の測定は行われていない可能性が高いです。
さらに全ての問題が多肢選択式で、分からなくても正答できる確率が高いので諦めずに必ず回答するようにしたいです。
計数:図形問題・推論問題の練習を徹底する
TG-WEBの計数の最大の特徴は、とにかく図形問題と難易度の高い推論問題が頻出であるということです。そのため上記2分野の対策は徹底して行うことがマストです。
今回は特に他のWebテストで出題が少なく、対策が疎かになりがちな図形問題の頻出問題とTipsを紹介します。
図形の頻出問題
図形問題については以下のジャンルが特に頻出です。
- 展開図(立方や正四面体の面に色を塗って、条件と同じ展開図を選ぶ問題など)
- 多面体(正多面体の辺・面の数/形・頂点の数を求める問題など)
- 軌跡(ある図形を転がした場合の頂点の軌跡を答える問題など)
- 立体の投影図(複数の立方体を積み重ねて見える投影図を答える問題など)
- 一筆書き(一筆書きをして通らなかった場所を答える問題など)
特に正多面体と一筆書きの問題は知識さえあれば簡単に解けるので、事前の対策が本当に重要になります。
覚えておくと役立つ図形問題のTips
・正多面体の頂点の数=1つの面の頂点の数×面の数÷1つの頂点が接する面の数
・正多面体の辺の数=1面の辺の数×面の数÷2
・面の形が正三角形の正多面体=正四面体・正八面体・正二十面体
・一筆書きができる条件:奇点が0個or2個の時のみ
※奇点:ある点に集まる線の数が奇数のとき、その点は奇点と呼ぶ。(四角形の頂点など。対して三角形の頂点は線が2本出ているので偶点と呼ぶ。)
言語:空欄補充や並べ替えの問題を確実に正解する
言語分野は①空欄補充や文章並べ替えの問題と②長文問題が半分ずつくらいで出題されます。
後者の長文問題は難解なものも混ざっており得点率の安定には限界がありますが、前半の空欄補充と並べ替えは形式が毎回ほぼ同じ+対策をすれば必ず安定して得点できるようになるため、特に重点的に練習すると良いかと思います。
空欄補充問題のポイント
空欄補充は、長文の空欄に入る単語や文を選択する問題です。
問題を全文読むのではなく、前後の接続詞や文章全体のキーワードなどを意識しながら情報を拾いに行くと答えにスムーズに辿り着けます。
文章並べ替え問題のポイント
文章並べ替えは、短文を繋げてひとつの意味の通る文章にする問題です。
先頭から全部並べるのではなく、選択肢を見ながら隣同士になりそうなものを部分的に並べ、最後に接続詞や論の展開をもとに繋げると早く解けます。
戦略コンサルのTG-WEBを通過した筆者が使っていた参考書・おすすめの対策法!
ここからは、Webテスト(特に計数)が大の苦手だった(※)筆者が戦略コンサルのTG-WEBを通過できるようになるまでに行った対策法を紹介します。
※参考:対策前の筆者のレベル
・言語と英語は得意で対策前から8割程度取れていた
・数学は絶望的に苦手(はじめてTG-WEBをノー勉で解いたら3問しか正答できなかった)
・勉強にかけた時間は約10時間(1日30分の勉強を20日くらい続けました。勉強時間の内訳はほぼ計数。)
・ちなみに就活生時代は全ての戦略ファームのWebテストで余裕の不合格でした・・・涙
ステップ1:王道の参考書をとにかくやり込む
まずは王道の参考書を1冊買い、1問1-2分で正答できるまでやり込みました。
やり込み方のイメージは以下のような感じ↓
①1周目:一旦時間を気にせず解けるまで考える。正答していてもしていなくても解説を見ながら解説の通り解き直してみる。
②2周目〜:制限時間を36分にして、18問以上正答するを目標にひたすらにやり込む。
(本番の制限時間は18分ですが、練習では集中力を維持するために倍の36分で練習していました。)
おすすめの参考書① – やり込み用
これが本当のWebテストだ!(2) 2027年度版 【TG-WEB・ヒューマネージ社のテストセンター編】 (本当の就職テスト) – SPIノートの会
筆者はこちらの参考書をやり込み用として使用しました。
TG-WEBに特化した数少ない参考書の中でも最も網羅性が高く、問題数も多く解説も丁寧です。
とりあえずこの1冊さえやり込めば怖いものなしかと思います。
ステップ2:初見の問題で、本番の時間制限で85%以上取れるまで練習
ステップ1で安定的に正当ができるようになったら、今度は完全初見の問題で再現できるか練習します。
おすすめの参考書② – 問題演習用に参考書を買い足したい人向け
スピード攻略Webテスト TG-WEB’27年版 (2027年版) – 成美堂出版
1冊目の参考書で問題数が足りなくなった人におすすめしたい参考書です。
これが本当のWebテストだ!よりも収録問題数が少なく、解説も簡素ですが、演習用の問題としては優良なので、本番直前の演習用としての活用をおすすめしたいです。
(おまけ)戦略コンサルティングファームのTG-WEBのボーダーはどのくらい?
戦略ファームのTG-Webのボーダーは公式には非公開ですが、筆者はStrategy&のTG-Webで1問1〜2分ペースで解き、体感で正答率8割強で通過できました。
正確な数値ではないためなんとも言えませんが、8-9割の正答を目標にしておけば間違いはないのかな、と思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
戦略ファームのTG-WEBは難解で通過率も厳しい一方で、ちゃんと対策さえすれば着実に正当できるテストでもあります。
難しくて心折れる瞬間もあるかと思いますが、入念に対策して結果が実ることを祈っております。
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